運動後の回復と次のパフォーマンスを高めるための栄養戦略
たまには栄養について。
2025年4月12日に『Sports Medicine』誌に掲載されたレビュー論文「運動後の回復と次のパフォーマンスを高めるための栄養戦略」の要約です。
研究の目的
この論文は、運動後の短時間(2〜24時間以内)での回復と、次の運動パフォーマンスを向上させるための栄養戦略について、最新の研究をまとめたものです。 特に、競技やトレーニングの間隔が短いアスリートにとって、効果的な栄養摂取がどのように役立つかを検討しています。
主な栄養戦略
- 炭水化物(糖質)
目的: 筋肉と肝臓のグリコーゲン(エネルギー源)を補充する。
推奨摂取量: 運動後すぐに体重1kgあたり1〜1.2gの炭水化物を、4時間以内に摂取する。
タイミング: 運動後2時間以内の摂取が最も効果的。 - タンパク質
目的: 筋肉の修復と成長を促進する。
推奨摂取量: 運動後すぐに20〜40gの高品質なタンパク質を摂取する。
ポイント: 炭水化物と一緒に摂取することで、回復効果が高まる。 - クレアチンとカフェイン
クレアチン: 炭水化物と一緒に摂取することで、筋肉のグリコーゲン補充を促進する可能性がある。
カフェイン: 適量の摂取で、筋肉の回復と次の運動パフォーマンスの向上が期待される。 - 水分補給と電解質
目的: 脱水を防ぎ、体液バランスを維持する。
推奨方法: 牛乳ベースの飲料や電解質を含むスポーツドリンクが効果的。 - 微量栄養素とサプリメント
オメガ3脂肪酸: 炎症を抑え、筋肉の回復をサポートする。
抗酸化物質: 筋肉の損傷を軽減し、回復を促進する。
重炭酸ナトリウム(NaHCO₃): 酸塩基平衡を整え、短時間の高強度運動後の回復を助ける可能性がある。
結論と今後の課題
運動後の迅速な回復と次のパフォーマンス向上には、個々のニーズに合わせた栄養戦略が重要です。
炭水化物とタンパク質の適切な摂取、水分と電解質の補給が基本となります。
クレアチンやカフェイン、微量栄養素の効果については、さらなる研究が必要です。
性別やトレーニング状況による反応の違いを考慮した、個別化されたアプローチの開発が求められます。
と言う感じです。
論文の要約をよく読みますが、これからは折角なんでアップしていきます!